相次ぐ海外ファストファッションブランド撤退の共通点とは?

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昨日の日曜、12月11日に渋谷のAmerican Apparel(アメリカン・アパレル)にてFarewell Party(お別れ会)と題したパーティーが行われた。パーティーの内容は、店舗スタッフによるDJセット、人気ショップスタッフによるダンスパフォーマンスや似顔絵ブースなどであった。

 

https://www.facebook.com/events/1769646983284636/
 


近年、このような海外ファストファッションブランドの日本撤退が増えてきている。TOPSHOP(トップショップ)やMONKI(モンキ)、OLD NAVY(オールドネイビー)とついにAmerican Apparel。このような撤退したブランドに共通するものは一体なんなのか。

 

知名度の低さ


https://fashionunited.uk/news/fashion/topshop-pulls-tall-and-skinny-mannequins/2015072917170



遡ること2008年。ヨーロッパのファストファッションブランド、御三家のうちのひとつと言っても過言ではないTOPSHOP(他二つはH&M、ZARA)が日本に上陸した。それから2015年まで約7年間、日本に店舗があった。
 
また、H&Mの傘下ブランドとして知られているMONKIも2013年に上陸する。だが、MONKIはわずか三年後、今年の八月に日本から撤退してしまった。

何故これらのブランドは突然撤退してしまったのか。

それは、まず知名度の低さが問題だった。もともと、TOP SHOPやファッション感度の高い人や業界人に主に愛されていた。それはMONKIも同様であった。しかし、店舗数が少ないだけでなくCMもそこまで打ち出していなかったため、一般的な浸透はそこまでしなかったのだ。

 

価格設定と若者のお財布事情

 

http://www.fashionsnap.com/news/2016-08-15/monki-harajuku-close/



TOP SHOPやAmerican Apparelは意外と価格帯が高かった事も撤退要因のひとつだろう。しかし、MONKIに関しては姉ブランドのH&Mと違い、ターゲット層は10代と設定していた。そのため、価格帯もお手頃だったのに、何故MOKNIが失敗してしまったのだろうか。
 
それは現在の日本のティーンの在り方に関係している。彼らは今、洋服を買うことにお金をかけない。そして、トレンドというものも、実はどうでもよかったりする。彼らが気にしているのは、トレンドよりその服、着こなしが有名であるかという事なのだ。

 


http://us.asos.com/women/a-to-z-of-brands/monki/cat/?cid=17556

 

テレビで芸能人がつけていたアクセサリー、好きな読者モデルが雑誌で載せている私服など、コピー癖のついた彼らは、コレクションやランウェイで何が生みだされているのか、そういったトレンドへの意識が非常に低いのである。

故に、いくらMONKIがトレンドを意識したティーン向けブランドであっても、彼らには響かなかったのだ。

 

店舗状況

 

http://mexiconewsdaily.com/news/old-navy-opens-seven-stores-in-mexico-city/

 

店舗数が少ないことは、認知度が獲得できないだけでなく、収益やキャッシュがまわらなる原因にもなる。
 
だが、GAPの姉妹ブランドであり、店舗数もTOP SHOPやMONKIより多い、価格帯も低かったOLD NAVYが何故撤退したのか。そこには、ファストファッションブランドの店舗内の様子が大きく影響している。
 
というのも、毎日膨大な服が店舗に届くのでスタッフが売り場に出し切れず、段ボールをその辺に置いたまま、しかもカスタマーが手に取った商品を綺麗に畳んで売り場を整理する事を怠っているせいで、店内が乱雑なのだ。店舗スタッフを少人数体制にする事で、コスト削減を行っているものの、やはりこういった所に支障は出てしまう。
 
これはOLD NAVYに限ったことでなく、多くのファストファッションブランドの大型店で見受けられる問題だ。
乱雑とした、整理されない売り場のままでは、客足も悪くなってしまうだろう。

 

サイズ感の違い

 

http://www.adweek.com/topic/american-apparel

 

American Apparelは価格帯の他にも、サイズ感という点で難題を抱えていたはず。日本人の体型には合わないサイズ感というのは、外国ブランドのほとんどに共通しているが、その点American Apparelのサイズ展開はXXSから2XLまで展開されていた。

一見どんな体型の人も着ることが出来そうなのだが、問題はどれも身体にフィットするシルエットが多く、グラマーな体型でないと着こなすのが難しいアイテムが多かったのだ。

 

経営方法

 

http://www.mirror.co.uk/3am/style/topshop-sale-deals-and-vouchers-5814193

 

TOP SHOPに関しては、H&MやZARAらの直営店と違い、日本独自で運営していた事も撤退要因の一つであった。日本だけ別の法人として存在していたため、収益も世界規模だけでなく独立採算制だったのだ。
 
また、American Apparelに関しては1989年に創立以来「Made in USA」にこだわり、最低賃金の倍の額を払ってまで国内生産にこだわっていた。

それから、CEOがセクハラ問題で解雇されるなど騒動がある。そして遂に、2015年に破産申請をしていたのだ。そして今回、二度目の破産申請が計画中である事がロイターによって明かされた。日本撤退の裏には、本国の事情もあるという事である。

 

消費者の、ファストファッションへの意識変化


http://www.npr.org/2013/03/11/174013774/in-trendy-world-of-fast-fashion-styles-arent-made-to-last

 

近年、消費者の意識自体が変わってきたことも要因である。以前まで、ファストファッションブランドは、価格帯が安くて可愛い服が多い、と認識されていた。

しかし米雑誌『Esquire(エスクァイア)』によると、バングラデシュでの事件をはじめ、多くの開発途上国の工場が劣悪な作業環境であり、その中で低賃金で働いている人々を考慮する声が増え、彼らの存在を悲しむような倫理的な声が強まってきたという。

 

http://www.fastfashion-dieausstellung.de/en/

 

昨年はファストファッション産業の裏側を捉えたドキュメンタリー映画『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』も上映され、それは我々のモラルを問うような内容だった。

今後、より一層ファストファッションにとって厳しい時代がやってきそうだ。
 



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