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過去300年のファッション傑作が集結!アナ・ウィンター・コスチューム・センター展示レポート

2016/12/21 05:00

ニューヨークを代表する美術館であるメトロポリタン美術館・通称MET(メット)内に、ファッション専用の展示スペースがある。
 
その名も『ANNA WINTOUR COSTUME CENTER(アナ・ウィンター・コスチューム・センター)』。
 
アメリカ版Vouge(ヴォーグ)編集長の名前を冠したこの施設で行われている、期間限定展を取材した。

 

アナ・ウィンナー・コスチューム・センターとは


 


衣装研究所という名前も持つこの施設は、METの地下に位置し、15世紀から現在までの35,000点以上の衣装やアクセサリーを保有している。

 
毎年5月に行われる展覧会のオープニングパーティMET GALA(メット・ガラ)は、旬なセレブリティたちがテーマに沿った衣装を発表することで注目を浴びる。Anna Wintour(アナ・ウィンター)主催とあって、女優、モデル、アーティストなど業界の垣根を超えた錚々たる顔ぶれで話題になる。

2016年はTaylor Swift(テイラー・スウィフト)、Gigi Hadid(ジジ・ハディット)、Lily-Rose Depp(リリー・ローズ・デップ)、Kendall Jenner(ケンダル・ジェンナー)などの現代を代表するファッションアイコンから、Sarah Jessica Parker(サラ・ジェシカ・パーカー)、Lady Gaga(レディー・ガガ)、Beyoncé(ビヨンセ)更にはMadonna(マドンナ)といった大御所まで、世界中のセレブが集結した。
 
来年には、COMME des GARCONS(コム・デ・ギャルソン)川久保玲の展示が決定したことでも話題となっている。特別展のテーマに現存のデザイナーが選ばれるのは、Yves Saint-Laurent(イブ・サン・ローラン)に続く2人目という快挙である。

 

現在開催中の『Masterworks:Unpacking Fashion』

 

現在こちらの施設では、『Masterworks:Unpacking Fashion』と題した期間限定展が行われている。
 
同施設がここ10年で収集した、18世紀初期から現在にかけてのドレスやアクセサリーが約60点展示されている。各時代のファッション界に革命を起こした傑作たちが、年代順に並べられ、過去300年にわたるファッションの歴史が凝縮された濃密な空間となっている。

 

展覧会のアイコン VIKTOR&ROLFのボールガウン

 

会場に入ってまず目にするのは、展覧会のアイコンとなっているグリーンのボールガウンだ。

ヒップの下から太ももの上部までがすっぱりと切られた斬新なデザインは、オランダを基盤とするデザインデュオVIKTOR&ROLF(ヴィクター&ロルフ)の作品だ。ファッションアーティストを自称する彼らのコレクションは、ファッションにとどまらないアート的な意味合いを含んだものが多い。

このボールガウンは、2008年の世界的な金融危機に呼応したコレクションの一部。1950年代のフェミニンなドレスが電動ノコギリで分断されたようなデザインとなっている。

この展示のアイコンにふさわしい革命的なドレスである。
 


https://www.accessoriesmagazine.com/144957/masterworks-unpacking-fashion-exhibition-opens-met-time-weekend


 

激動の300年 ファッションの変遷

 

18世紀初頭のコーナーでは、当時ファッションの中心であったフランスとイギリスの衣装が中心となっている。テキスタイルの美しさが重要視された時代とあって、繊細な刺繍やレースが各ドレスに散見される。
 
19世紀には、産業革命によりファッションの流行のスピードが加速した。コルセット等の新しい技術を用いて、美しいシルエットをつくることが重要視された。
 

 
http://www.bykoket.com/blog/masterworks-unpacking-fashion-met/
 

20世紀前半は、第一次世界大戦や世界恐慌の影響で、ファッションが大きく変動した時代である。展示されているドレスも、女性を解放する活動的なものから女性らしさを前面に出した保守的なものまで様々だ。

この時代に活躍したCHANEL(シャネル)、LANVAN(ランヴァン)、JOHN GALLIANO(ジョン・ガリアーノ)は時代の空気に合わせ、ファッションの表現の幅を大きく広げ、ファッション界の発展に貢献した。
 
20世紀後半では、第二次世界大戦後、オートクチュールが復活し、DIOR(ディオール)、YVES SAINT LAURENT RIVE GAUCHE(イブ・サン・ローラン)といったデザイナーたちが台頭してくる。彼らの自由な表現は改めてファションの可能性を感じるものとなっている。
 
現代のコーナーでは、日本人デザイナーの作品が多数登場する。

Yohji Yamamoto(ヨウジ ヤマモト)やISSEY MIYAKE(イッセイ・ミヤケ)、川久保玲らの斬新なドレスに加えて、Lady Gagaの衣装を手がけたことで知られる館花典孝のシューズが多くの人々の目をひいていた。
 




 

現在のトップデザイナーたちのメッセージも 

 

後半部では、今年1月に引退した当施設の元キュレーターHarold Koda(ハロルド・コーダ)への敬意を評した展示が設けられている。

Karl Lagerfeld(カール・ラガーフェルド)やTom Ford(トム・フォード)、JEAN PAUL GAULTIER(ジャンポール・ゴルチエ)ら著名なデザイナーたちから寄付されたドレスが、彼らのコメントと共に展示されている。

現在ファッションの重鎮たちの交流関係、そしてファッションに人生をかけた彼の人望が垣間見える展示だ。
 




 

あなたもファッションのタイムトラベラーに

 

各時代のトップクリエイションを一度に楽しめるゴージャスなこの展示。過去300年のファッションのタイムトラベルを楽しもうと、世界各国から集まった多くのファッションラバーで賑わっていた。

SNSで公式ハッシュタグ『#FashionMasterworks』を検索すれば、展覧会に訪れた人たちの投稿をまとめて見ることができる。世界の人々の感想を垣間見るのもまた楽しいだろう。
 
本展示はニューヨーク時間の2016年11月18日〜2017年2月5日まで。
 




 

source:
https://www.wwdjapan.com/17445
http://www.fashionsnap.com/news/2016-10-22/met-garcons/
http://www.metmuseum.org/press/general-information/2011/the-costume-institute
https://www.accessoriesmagazine.com/144957/masterworks-unpacking-fashion-exhibition-opens-met-time-weekend