2016年 ファッション界に最も影響を与えたVETEMENTS vol.1 〜革命的デザインの背景〜

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ファッション業界のフォーカスを洋服にもどすこと。 by Demna Gvasalia (デムナ・ヴァサリア)



2014年のある日、この役割を果たすためにと2人の兄弟によって創立されたブランドVETEMENTS(ヴェトモン)。

誰もがここまでの影響力を持つ存在になるとは予期していなかったであろう。

今年急速な成長を遂げた彼らが与えた影響は計り知れず、‘本来のブランドのあり方‘を改めて考え直すきっかけをファッション業界に与えた。
 
BOF (Business of Fashion) が発表した2016年最も活躍した人物に選ばれたVETEMENTSのデザイナーDemna Gvasalia (デムナ・ヴァサリア) 。

彼の革命的デザインの背景には何かあるのか。彼のブランドに対する思考とをまとめた。


デザイナーDemna Gvasalia (デムナ・ヴァサリア)
出典:https://www.businessoffashion.com/articles/people/demna-gvasalia-bof-person-of-year-2016

 

デムナのマルジェラでの経験


デザイナーDemna Gvasalia (デムナ・ヴァサリア) が最も影響を受けたとするMartin Margiela (マルタン・マルジェラ)での経験。

シンプルだけれど、大胆なシルエットや質の良さが際立つVETEMENTSのコレクションは、マルジェラのDNAがしっかり残されている。

出世コースとも言われるマルジェラは、ファッションの向こう側にあるものを意識しながらデザインすることを学ぶため、デザインはどこか哲学的で社会的なことがマルジェラ卒業生に共通している。

デムナもその一人として、一つ一つのウエアを研究し、理解を深めることを叩き込まれた。
 

‘どのように洋服を扱い、愛情を抱き、それをカットし、新しいものを創る。これは私の基本的なアプローチとなりました。’ by Demna Gvasalia (デムナ・ヴァサリア)


デムナにとってVETEMENTSはパーソナルでとても大切な存在。それは生涯の恋人であるかのように、愛情を注ぐことを止められないのだという。


出典:http://www.10magazine.com/menswear/vetements-fit-me-better-than-my-favourite-sweater

 

チームVETEMENTSの団結力


Balenciaga (バレンシアガ)、Celine (セリーヌ)、Givenchy (ジバンシー)を経た後、マルジェラで経験を積んだメンバーが“集結するVETEMENTSチームはブランドの規模のわりに小さい。


その中にはシリア、ブラジル、イタリア、ルーマニア、ロシア、もちろんフランス、ベルギーなど様々な国の出身者が揃う。
 
共通の感性をベースに様々な視点のポイントを生かすことで切り開かれるドアも多く、これが新しいひらめきを生み出し、新鋭ブランドとしてのルーツを作っていくキーポイントなのであろう。
 

私たちは幻惑的な魅力や達成できないようなもの、超上流を求めるだけのファッション界の一部にはなりたくありません。 by Demna Gvasalia (デムナ・ヴァサリア)


ゼロから共に努力を共に重ねてきたチームだからこそ、信じる方向も明確で、またやりたくないことへの強い信念も共感できる。

忙しい時期は睡眠をほぼ取らないことも稀にあるようだが、それぞれが抱くブランドへの思いが、ポジティブなエネルギーを生んでいるのであろう。

その団結力はとても強いもので、逆に乱れを防ぐため新しい人材が入ることがなかなかできないのだとデムナは言う。
 

独特なアティチュード


平等主義であることを主にアプローチするVETEMENTS。

ショーのルックやバックステージでの雰囲気から、独特な世界観が繰り広げられることでも知られている。
 
デザイン過程でも独自の感性を追求し、毎シーズンテーマがあるのではなく、その時の感性を大切にしている。

ボンバージャケットなのか。スカートなのか。パンツなのか。

どんな洋服がその時のムードなのかで定義を決めている。それをVETEMENTSのフレームと美学に当てはめ、再加工をし、特定なアティチュードと独自のシルエットの形にしている。
 

私の中でダークな面はより明白であり、創造する上で大きく影響しているものなのです。気分が悪いときや落ち込んでいる時の方が、良いデザインができるのです。by Demna Gvasalia (デムナ・ヴァサリア)

 
VETEMENTSのコレクションにはダークな側面が常に存在する。

それは人間誰もが自然に持つ顔。それは悪い部分ではなく、弱い部分であるということを受け入れることで、デムナは心の声をより明確に表現し、それがまた独特なアティチュードを見せているのであろう。

出典:http://www.highsnobiety.com/


 

デムナが信じること

 

私が信じているのは誠実であることです。不誠実に対応したりなど信頼性を妥協することはしません。正直なところ、これが重要な部分であって、ファッションは二の次なのです。by Demna Gvasalia (デムナ・ヴァサリア)


道理ある直感を信じているというデムナ。

安定のあるラグジュアリブランドを辞め、限られた資金の中でブランドを一から始めるのはリスクがある。

回りが言う道理から考えればその決断は疑問でもあったようだ。

でもデムナの道理は逆だった。ファッション業界への疑問や批判を変えるために、やるしかなかったのだとデムナは言う。
 

それでは、VETEMENTSの急速成長と成功にはどんな戦略があるのか。

明日の『2016年 ファッション界に最も影響を与えたVETEMENTS vol.2 〜ビジネス戦略〜』記事へ続く。

 

Interview by Suleman Anaya / SSENSE 
ソース:https://www.ssense.com/en-us/interview/the-vetements-balenciaga-complex
 

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