【New York FW Women / 17-18AW】Day3 多様性とアメリカイズムを示した、Raf Simons率いる新生Calvin Klein(カルバン・クライン)

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2月10日ニューヨーク・ファッションウィーク3日目は今季の目玉であるRaf Simons(ラフ・シモンズ)が手掛ける新生Calvin Klein(カルバン・クライン)のショーから始まった。

同日に開催された他ブランドを不憫に思ってしまうほど、Calvin Kleinの大盛況ぶりが凄かった。(Day3のレポートもCalvin Kleinのみとなってしまうが、その分この白熱ぶりが伝われば嬉しい…。)

会場はミッドタウンに位置する同ブランドのヘッドオフィスのスペース。

これまでにもRafとの共同制作をいくつも発表してきたコンテンポラリーアーティストのSterling Ruby(スターリング・ルビー)の作品が天井から吊るされ、ショー会場へと化していた。

アメリカの国旗、マットレス、フリンジ、バケツなどランダムに縦横無尽。マテリアルやフォルムの概念に囚われたない自由な発想から生まれた作品は、Rafのデザインにもどこか精通するメンタリティを感じる。

ニューヨーク・ファッションウィークは“フロントロウからセレブリティが去った”と密かに言われてきたが、それが確かだとすれば彼らは今季Calvin Kleinにカムバックしてきたようだ。

主な面々は女優の Gwyneth Paltrow(グウィネス・パルトロー)、 Julianne Moore(ジュリアン・ムーア)、 Sarah Jessica Parker(サラ・ジェシカ・パーカー)、映画『Lost in translation』の監督Sofia Coppola(ソフィア・コッポラ)。

DKNYやAlexander Wang(アレキサンダー・ワン)のキャンペーンモデルとしても起用され、ファッション界からのラブコールが絶えないA$AP Rocky(エイサップ・ロッキー)の姿も。

最もフラッシュを浴びていたのは、往年の大女優でありかつてはファッションアイコンとしてフロントロウの常連だったLauren Hutton(ローレン・ハットン)とBrooke Shields(ブルック・シールズ)の二人。

これでもか!というほどアメリカを代表するセレブリティが集まった会場は、ショー開始前から大賑わい。

そして遂に、David Bowie(デヴィッド・ボウイ)の『This Is Not America』の曲とともにショーがスタートした。


コレクションテーマを言葉で伝えられないとしても、ルックを見れば明確であった。

それはアメリカという国が持つ自由・憧れ・夢といったエンターテイメント性のあるポジティブな面を凝縮させたかのような、アメリカイズム。

レッド、ブルー、グリーン、イエローといった鮮やかで強い配色はブランドのユニフォーム的カラー。

ウォールストリートで働く一流金融マンたちが着用すると言われる、仕立てのよいグレーやネイビーのスーツはインナーなしで着用したりカウボーイブーツと合わせてどこかミスマッチな印象を受ける。

さらに目を惹いたのは、男女ともに登場した、胴体部分がシアー素材でスリーブだけがテクニカルニットで編まれたトップス。


テイラリングの美しいタータンチェック柄のコートやイエローゴールドのファーコートにはプラスティックカバーをつけて一風変わったアイテムへ雰囲気を変えた。このプラスティック素材は、フェザーをあしらったドレスやパンプスにも取り入れられた。

ブランドが大成長を遂げたきっかけでもあるデニムは、インディゴからブラックまで素材豊富に、ジーンズ、シャツ、ジャケットとして登場した。

ミニマルでモダンではあるが、シルエットやディテールはアメリカ西部のカウボーイを想起させる。

フィナーレには目に涙を浮かべたRaf Simonsと、彼の右腕として活躍するPieter mulier (ピーター・ムリエ)が登場し、鳴り止まぬ拍手で幕を閉じた。


Rafがニュースタンダードを生み出す才あるデザイナーであることを、再認識せざるを得ないコレクションとなった。アメリカという国のルーツやブランドの歴史を辿りつつも、リバイバルではなく全く新しい章を創り出したのだから。

コレクションで表現されたのは美しさだけではない。時に未完成で不揃いで醜く、違和感さえ覚える。

しかしそれら全てがこのショーでは一つのコレクションとしてまとまり、圧倒的な力強さを示した。

ファッションの基盤となる“多様性”を感じるととに、他の国にはないアメリカ合衆国が持つ最大の魅力に改めて心惹かれるほどだった。

それをアメリカ出身ではない、ベルギー人であるRafが呈示したという点も面白い。

息の根を吹き返したCalvin Kleinの今後のが楽しみで仕方ない。

前向きで良いバイブスがファッション界だけでなくアメリカ全土、世界中へと伝わればいいのにと願ってならない。

 

 


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