【New York FW Women / 17-18AW】Day9 ヒップホップを通じてMarc Jacobs(マーク・ジェイコブス)が伝えたいこと

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2月16日ニューヨーク・ファッションウィーク最終日は、Marc Jacobs(マーク・ジェイコブス)のショーで締めくくられた。

毎シーズン豪華でエモーショナルな演出を手がける彼は今季、新たなショー形式を試みた。

会場はPark Avenue Armory(パークアベニュー・アーモリー)。1800年代にボランティアの民の軍事施設として使われていた、5000平方メートル以上の広々とした建物。

現在はアートエキシビションやライブなどのイベントが開催されるスペースとなっている。

この会場外には巨大スピーカーが設置され、その前にモデルがスタンバイ。セットなし、音楽なし(スピーカーは設置されているだけ)。

Marcはドキュメンタリー映画『ヒップホップ・エボリューション(原題:Hip-Hop Evolution)』にインスパイアされ、今季はヒップホップガールをコレクションテーマに設けた。(同映画はNetflixにて視聴可能)


ランジェリー風のキャミソールドレス、ルレックス素材のゴールドラメが編まれたニット、ワカメちゃん並みの超ミニスカート。それらにパンチを加えるのはゴールドの、巨大チャームのピアスやネックレス。

ストリート要素の強いトラックパンツも多様され、オーバーサイズニットやフーディとスタイリングされていた。

足元はデニール数の低い、シアーなストッキングに厚底シューズ。


生まれも育ちもニューヨーク、生粋のニューヨーカーであるMarcは自身が高校生の頃に影響を受けたヒップホップカルチャーを振り返ったという。


ヒップホップは無から生まれたと言う者もいるが、実際にはあらゆる音楽から影響を受けているそうだ。ファンク、ロック、ソウル。ジャズ、ゴルペル、子守唄までも。

1960年代当時、世間ではディスコが大ブームだったが、ニューヨークブロンクス地区に暮らす貧困なアフリカ系アメリカ人の若者達は、ディスコに遊びに行くお金がない。

そこで、お金のかからない公園で集まり遊ぶようになり生まれた音楽が、ヒップホップの発祥だと言われている。その後社会運動や技術が後押しして、今では文化として存在する。

「ファッションはいつの時代も、ユースカルチャーが基盤となり、磨かれ尊重されていく」ことをMarcは提唱した。

今季、ニューヨークのデザイナーはあらゆる側面からブランドのルーツであるアメリカを探求した。筆者自身、アメリカという国を違う視点から見つめ直すことができ、感慨深かった。

ヒラリーの大統領選挙落選の結果を受けて浮き彫りになったフェミニズムの問題は、ファッション業界にも大きな影響を与えている。

移民や雇用問題など、日々報道されるニュースもますます深刻化し、対立を生むばかり…。

トランプ政権発足に対して落胆するデザイナーは多かったが、その負のパワーを軽快なリズムでプラスに変換することができるのは、ファッションの一つの力であることを思い知らされた。

ランウェイを歩くモデルは決して後退しない。スピードに差はあれど、必ず前へと進むのだ。

ファッションが追い風となり、アメリカも世界も、前進できることを願ってならない。
 



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