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【London FW Women / 17-18AW】Day5 世界へオープンな姿勢を見せた、多文化主義のMarques’ Almeida(マルケス・アルメイダ)

2017/02/24 14:00


2月21日ロンドン・ファッションウィーク最終日は、新進デザイナーMarques’ Almeida(マルケス・アルメイダ)が多文化主義をファッションで表現した。
 

 
Marques’ Almeidaはポルトガル出身のマルタ ・マルケス (Marta Marques)と パウロ ・アルメイダ(Paulo Almeida)のデザイナーデュオが2009年に設立したファッションブランド。
 
独特のカッティングとシルエットによるストリートとラグジュアリーが融合したデザインが定評だ。
 
2013年にはブリティッシュ・ファッション・アワードでウィメンズウェア賞を受賞し、2015年ルイ・ヴィトン財団の第2回「LVMD Prize for Young Designers」を受賞した。
 
メタリックや蛍光色などを用いた若々しいデザインが人気だが、今季はユースのパワフルさをさらに強め、多文化主義を主張した。
 
今季のコレクションは、ミラノをベースに活動していたフォトグラファーのMalick Sidibé(マリック・シディベ)の写真にインスパイアされた語る。
 
Malick Sidibéはアフリカのマリ共和国出身で、50~70年代のマリの若者のポートレートと日常のダイナミックなスナップショットが有名。
 
多文化主義のアートとして世界的に評価されたが、昨年この世を去った。
 
彼の白黒の作品に影響を受けてか、コレクションのキーはグラフィックな白黒。
 
まるで壁のように角張ったショルダーのジャケットの次は、PVC素材の丸みを帯びたトップス。サイコロ柄のトップスにフリルが特徴的なスカート、続いて大きなドット柄のパテントレザーのセットアップ。
 
四角、丸、ドレープ、フリル、といった具合にプリントやシルエットで直線と曲線が入り混じり、視覚効果を生み出した。
 
ルック終盤ではマーブル模様や砂嵐のようなブラフィカルなプリントも登場。モデルは身長も体型も様々に、独自の美意識を表現した。
 

 
今季のコレクションは、ロンドンという街のメトロポリタンな魅力そのもののように感じる。
 
異なる文化、主張、魅力が伝統ある国の中で存在し、譲歩しながらパワーアップする。
 
メッセージ性の強い、感覚に訴えかけるコレクションであった。
 


移民問題や宗教の対立といった世界情勢が背後にはあるのだろう。

さらに、EU離脱が決定しているイギリスは、閉鎖的ではなく世界へ向けてオープンであることを示さなければいけない。

それはファッション業界だけでなく、あらゆる業種において言えることで、ロンドン取材で現地滞在中にニュース番組や新聞でもよく目にしたのが印象的だ。

インターネットのおかげでグローバル化は急速に進み、ミレニアル世代とそれ以上の世代では大きなジェネレーションギャップが存在すると言われている。

EU離脱やトランプ大統領の当選結果でも、世代間での投票先の差は歴然としたほどだ。

それだけに、若い世代の柔軟でニュートラルな思考はパワフルで、多くのデザイナーに影響を与えているのだろう。

あらゆる境界線をなくし、頭ではなく心で通じ合えるファッションに強く感銘を受けたロンドン・ファッションウィークであった。