60年代のファッション写真に感じた明るさと、感情的な装いを通して少し先の未来を模索したい。/ KEISUKEYOSHIDAデザイナー 吉田圭佑

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KEISUKEYOSHIDA(ケイスケヨシダ)−

年2回開催され、3月20日より開幕するファッションの祭典「Amazon Fashion Week TOKYO 2017 A/W」。
 
期間中は渋谷ヒカリエ、表参道ヒルズを中心に国内外約50ブランドのランウェイショーやインスタレーションが繰り広げられる。
 
今回、開幕直前のこの時期に注目ブランドのデザイナー達を直接取材し、今回のショーに対するテーマや見どころを聞いた。ぜひ、当日ショーを見る際の参考にしてもらいたい。





ーー 今回の「テーマ」は何ですか?
 
60年代のファッション写真を見たときの感覚を、今の時代感の中で僕なりのスタイルに落とし込んで表現するというのが、ひとつ大きなテーマです。

ファッションを通して、ちっぽけでも未来に夢を見てみること。装うことに感情的でありたいという気持ちもあります。
 

ーー60年代にフォーカスをしたきっかけは何ですか?

今まで学生服をベースとしたコレクションを結構作ってきたので、改めてファッションの文脈の中でそういう制服みたいなものを振り返ってみたいなと思い、歴史を遡ってリサーチを始めました。
 
その中で、もうこの時点で制服とは全く関係ないのですが、60年代のファッション写真にすごく惹かれたんです。

モデルが沢山いて、皆がとっても笑顔。とにかく明るい色彩や、開放的な肌の見え方にも惹かれました。
 
一人一人が装うことにとても自由で、ファッションがとても楽しそうに感じて、今のムードに対して、それが自分の目に新鮮に映りました。
 
そこから、その年代のファッション、特にモードを改めていろいろ見ていたら、デザインを通じて、宇宙を感じたり、ポジティブな未来を描いたりしているんですよね。

ファッションが未来に夢を見ているなと胸を打たれました。

今回のコレクションにとって、60年代のファッションは始点の一つであって、もちろん60年代を表現するというわけではないし、これでもかというくらい全快に明るい内容でもきっとありません。
 
でも、僕も今ファッションを通して先にあるかもしれない明るさを模索してみたいなと思ったし。

情報よりも、感情的に今着てみたいと思ってもらえるようなものが作れたらいいなと思っています。
 
未来というと大きな話に聞こえてしまいますが、僕が表現したいのは、あくまでも等身大のちっぽけなところから言うそれです。

1~3シーズン目で発表した、男の子が背伸びをすることで、「かっこよくなりたい」と思っている精神性と本質的には何も変わっていないと思います。


ーー詳しくお聞かせください。
 
僕が中高生のころ、原宿のど真ん中にあった旧GAP前は踊り場になっていました。

若い子たちが装って、そこに たむろしていることによってその余白は埋められていたというか、無邪気に自分を表現することが受け入れられていたように感じました。

僕はなにか、びびっていたので、たむろはできなかったのですが……(笑)
 
それはさておき、そういう装う事に対する自由さとか、そこにあるちょっとひりひりする感じとか、これまでも大事にしてきたそういう部分ももちろん大事にしながら、
いつもよりも、意識的にフューチャリスティックに、でも装いに対して純粋などこか懐かしい感覚もあるような……言葉にするのが難しいんですけど、そんなかんじのイメージをしています。
 
大きな話をしてしまいますが、良くも悪くも今は簡単にいわゆるおしゃれになれるし、ファッションに限らずどんどん簡単に、感情が無くなっていっても大丈夫な方に向かっていると思います。
 
でも、僕がファッションで一番大事に思っていることは、新鮮さとその時々に揺れ動く人の感情です。
 
「無」みたいなところの気持ちよさは勿論ありつつ、そこに半身浸かりながら、でもそこは感情的にありたい!みたいな……。

やはり明るいか暗いかわからないけど、気持ちは確実に明るい方向へもがきながら向かっているコレクションになったらいいなと思っています。





ーー前シーズンからの変化は何でしょう?
 
1シーズン目から、僕は明るいのか暗いのかわからないという空気感を大事にしています。

次も、また新しい、明るいのか暗いのかわからない空気とそこに在るファッションを作りたいなと思っています。

また、もっとモードに向き合ってみたいという気持ちもあります。

そして服単体の質も上げていきたいです。
 
今に自分なりに向き合って、その都度もがきながら形にすること。

一方向のトレンドに倣うよりも、どこに向こうとも、等身大の自分の今を常に示していけることがこれからデザインをしていくうえで大切にしなきゃいけないポイントだろうな……と未熟者なりに思っていたりします。


ーー60年代がイメージとしてあるということは、来期はカラーアイテムが増えるということでしょうか?
 
60年代のファッションって、とても明るいですよね。

黄色とか赤と青のストライプとか……そういう色使いにもとても惹かれました。

今回は今までより色を多めに、鮮やかにしたいなとは思っています。

しかし……どうだろう。やはりちょっとくすんでしまったりするような気もします。まだわからないです(苦笑)

でも、色によって少しポップな一面も見せられたらいいなと思っています。


ーーショーに向けての意気込み、メッセージをお願い致します。
 
いつもショーをやるからには、見にきてくれた人の心になにか引っかかってもらえたらいいなと思って臨んでいます。
 
今回は、前回みたいに、これまでのKEISUKEYOSHIDAの流れから凄く大きく変えてみる、みたいな部分での意表を突く気持ちはありません。

しかしながら、新鮮なものを作ることに常にチャレンジしたいなという意識はしています。

コレクションを見て、また新しく共感してくれる人がいたら嬉しいです。
 
また、少しずつ大人の方とかにも、お客さんの層を幅広くしていけたらいいなと考えているんですよ。

若さは勿論ずっと大事にしていますし、若い子の心に響く事は今も一番大事にしていますが、同じくらい物として、大人の方にも着たいなと思ってもらえるような物作りができるようになっていかないとなと思っています。
 
まずは出会ってもらえなければ、やっぱり何にもならないので、一人でも多くの方に見てもらえたら嬉しいです。

 

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