【Milano FW Women / 17-18AW】Day4 異なる美学を持った、働く現代女性のワードローブ

1488147928

2月25日ミラノ・ファッションウィーク4日目は、Jil Sander(ジル・サンダー)とBottega Veneta(ボッテガ・ヴェネタ)がコレクションを発表した。

引き算のデザインで滲み出るフェミニティで魅せたJil Sanderと、新鮮なアイディアでエレガントを主張したBottega Veneta。

どちらも現代女性のためのワードローブとしてウェラブルで魅力的であったが、浮かび上がる女性像は異なる。

 


2015SSよりRodolfo Paglialunga(ロドルフォ・パリアルンガ)が指揮をとっているJil Sander。今季も、彼の引き算によるミニマルなデザインが、洗練されたエレガントな魅力を放った。

ダブルとシングル・ブレストのスーツはショルダーを大きくボリュームアップさせ、力強くマスキュリンな印象。ビッグショルダーはJil Sanderのアイコンになりつつあり、今季も多くのアイテムに取り入れられたが、ショルダーラインを落として曲線を描き、なだらかなデザインへと進化した。

上部とは相反して、ウエストラインを縛ったり、ダーツやピンタックの手法を用いて胸下は女性らしいフォルムに。スカートはややAラインのシルエットかチューリップシェイプを合わせてフェミニンさが宿る。

それらはタバコ色やライムイエロー、ライトブルー、レッド、パウダーピンク、クリームといった色彩と黒が合わせられることで、静けさと軽快さがバランス良く存在する。
 

ドレス、スカート、ロングスリーブのトップスに採用されたパッド入りのキルティングとリブは、厚みと軽さが調和し、軽やかに揺れて歩くたびに優雅な足跡を残していく。

シルクスカーフをストラップに見立てたショルダーバッグや頑丈なラバーをつま先に添えたパンプス、デリケートなイヤリングといったアクセサリー類も登場。

終盤はメタリックルーレックスの華やかなドレスで締めくくられた。安定感と安心感のある、“地に足のついた”コレクションという印象だった。

Rodolfo Paglialungaの研ぎ澄まされたアプローチによって、Jil Sanderの洗練されたラグジュアリーは現代性を含んで、これからも常にアップデートされていく。

 

Bottega Venetaは今季もメンズ・ウィメンズコレクションを同時に発表。ともに、オーセンティックなアイテムに新鮮なアイディアが取り込まれ、新しい息吹を与えた。

ウィメンズは、40年代のムード漂う。戦争で男性が街から消え、女性が労働力として働き始めた頃のファッションは、ふんわりしたガーリッシュなものではなく、制服っぽくカッチリとした傾向にある。

コレクションにはスーツのセットアップ、ペンシルスカート、トレンチコートなど現代の働く女性のワードローブの中心となるアイテムが豊富だ。

パフスリーブ型やスクエアフォルムでパワーショルダーに仕上げたり、ギャザーを寄せて構築的に仕立てスカートなど、様々なシルエットが登場する。

一部分にボリュームを与えることでウエストラインを華奢に見せたり、丸みのあるヒップを映し出し、露出ではなく”シルエット”で色気を出した。

レザーの花模様やプリーツ、スモックなどで控えめな装飾を加えたドレスは、奥ゆかしい美を感じる。
 

メンズはテイラード技術が光る、タキシードがコレクションの要となる。

ニットアウターやレザーコート、ポケット付きのカジュアルなジャケットなどとのスタイリングが提案され、新鮮で全く単調さは感じない。

アウター類もラペルが二重に重なったり、ポケットを斜めに配置するなど、ひねりを加えて無二のデザインに仕上げた。

メンズ・ウィメンズともに厳格な雰囲気ではあるが、ディテールやコーディネートで遊びを加え、“崩す”ことの重要性も提唱しているようだった。