【エシカル談義 #3 岡田有加×大釜翼】 完璧を求めず、中途半端な人を増やす。

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近年、日本のファッションシーンでも注目度を高める「エシカルファッション」。

そんなエシカルファッションの普及に先駆的に取り組む人達の声を聞いた特別企画「エシカル談義」。

エシカルファッションの正しい普及の仕方とはなんなのか。そもそもエシカルの定義とはなんなのか。エシカルに対する期待や疑問をそれぞれのエシカル論で語っていただいた。

今回は、エシカルファッションブランドINHEELS(インヒールズ)代表 岡田有加氏と、『リバースプロジェクトストア』代表 大釜翼氏に話しを伺った。

バックナンバー

【エシカル談義#1 龜石太夏匡×信田阿芸子】エシカルファッションの付加価値とプロデュース戦略

【エシカル談義#2 岡田有加×大釜翼】エシカルが普及するための効果的なアプローチとは?



 

海外のエシカルと日本の違い



大釜:インヒールズはロンドンも拠点としていますが、海外とかってどうなんですか?もっとラフに取り入れている感じかな?


岡田:そうですね。やっぱり海外はブランドの数が多いので選択肢も多くて取り入れやすいです。

その上、可愛いブランドも多いし、クリエイションの質も高い。

そこが大きな違いかなと感じます。

海外では、日本と違ってデザイナーやクリエイターが先導してエシカルやサスティナブルファッションを始めるんです。

それに比べて日本では社会派の人が始めることが多い。

なので、デザイナーの人やクリエイターが先導して始める海外と比べるとクリエイティブもプロダクトも全然違う。

クリエイティビティやイベントやPRなどの企画力は、海外と比べて日本は遅れている印象を感じますね。




 

意識高すぎる問題。エシカルこれからどう受け入れられていくのか?



大釜:最終的には「エシカルを求めて買い物に行こう!」と思って頂きたいんですが、そこまでに行くのにはまだハードルが高いと感じています。
 
やっぱり洋服を買うときは、おしゃれをしたい、かっこよくなりたい、可愛いくなりたい、綺麗になりたいっていう思いでお店に行く。

純粋に気に入った洋服を買おうと思っている人に対して、いきなり地球環境がどうとかって話をするのも違うと思うんですよね。
 
なので、エシカルを押し出す前に、この服を着てどこかに行きたいなと思えるような服作りをすることが最初のステップだと思っております。
 

岡田:本当にそう思います。

「これエシカルファッションだから買おう」って思ってもらうのは難しいし、デザインが可愛かったり、かっこよくなければ、そもそも自分自身も欲しいとは思わないです。
 
なので、「めぐるファッションラボ」のように、エシカルに興味のある人には、しっかり伝えるようにしていますが、お買い物に来たお客様に対してはエシカルの強要は控えています。

ただ、最後まで一切何も伝えないのはどうかと思うので、接客の時は何も言わないけれど購入後にタグを見ると「この服エシカルブランドだったんだ」って気づいてもらえるような仕掛けをしています。
 
このやり方がエシカルファッションの普及に効果的なのかって言われたらわかりませんが、やっぱりまずは、可愛いもの、かっこいいもの、クオリティのいいものをつくることが、ファッションブランドを運営する私たちが大切にしなければならないことだと思っています。
 
 
大釜:そうですね。

そうやって広がっていくのが一番効果的だと思います。

ただ、僕の理想を言わせていただくと、洋服に限らずいろんな消費をする時に、少し立ち止まって考えてみることがどんどん文化として浸透してくれることが理想です。
 
 
岡田:エシカルを取り入れるってことは、全てをエシカルで固めなければいけないなんて事では全くないと思っています。

私も、フェアトレードやエシカルを取り入れたブランドを運営してきた中で、一時期「生活の全てがエシカルではないし、エシカルファッションじゃないブランドの服も着ているし、こんな私がエシカルファッションなんて言っちゃいけないんじゃないか」ってモヤモヤした時期があったりしましたが、今は、完璧じゃなくても生活の一部にエシカルを取り入れている人がたくさんいる方が全体的なインパクトは大きくなると思っています。

いい意味で中途半端な人がたくさんいればいいんだなって。


大釜:確かに全部って難しいと思います。

この服がかっこよくて買いたいのにエシカルじゃないからやめるとか、逆にかっこよくないけどエシカルだから買おうかなとか、ファッションがつまんなくなりそうですよね。

そういう我慢みたいなことをしてしまうと、絶対に続かないじゃないですか。

なので、まずは一部からでもエシカルを取り入れていくのがいいと思います。

例えば、デニムだけでもエシカルファッションブランドを買ってみようとか、そのくらいでいいと思います。




 

リバース、インヒールズの今後の活動



大釜:リバースプロジェクトとしては、エシカルだからどうとかではなく、単純にかっこいいから買ってもらえるような商品をつくっていくのが1つ。

あとは、いま消費者と直接触れ合える場が私達にはこの原宿の「GIVE LIFE」しかないので、日本全国をリバースプロジェクトのポップアップショップをして回りたいなっていうのがありますね。

地方のブランドとコラボレーションにも興味があります。リバースプロジェクトと一緒に何かプロジェクトを行うことで今まで興味のなかった人たちが、エシカルファッションについて少しでも知っていただければ嬉しいですね。

 
岡田:インヒールズでは5月からメンズラインも展開する予定です。

これは新しい試みで、エシカルって今までメンズ系があまりなかったから男性で興味のある人にも届けていけたらいいなと思います。


大釜:エシカルファッションという文化が受け入れられていくように、少しでも店舗に来てくれる方を増やすこと。

言葉は知っているけれど、実際に見たことや体験したことがある人は少ないと思うので、特別扱いされず一つのジャンルとしてエシカルが受け入れられて循環することが必要だと思います。


岡田:そうですね。ぜひ「チャンネルゼロワン」や「GIVE LIFE」に見にきていただきたいです。
 







次回:【エシカル談義 #4 鎌田安里紗×布田尚大】エシカルファッションは拡大路線を進むべきなのか





 



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