なぜ、ケイスケヨシダはもがき続けるのか? -最終話-昔の恋人と古い蜂蜜の共通点。 / U-29クリエイターズファイル

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新連載企画「U-29クリエイターズファイル」

各方面において、自身のクリエイションを発信する20代の若きクリエイター達を紹介する企画。

第1回目は、現在25歳(1991年生まれ)でKEISUKEYOSHIDA(ケイスケヨシダ)のデザイナーである吉田圭佑に話を伺った。

第1話の記事はこちら。

第2話の記事はこちら。

 

服作りで一番大事にしていることは“共感”






服作りでは、服を通してデザイナーと見てくれる人が“共感”し合えるかどうかを一番大事にしています。

その為にいかに人の心を動かせるか。

服を作る上でどんなものに惹かれるかって考えたら心を動かされるものだと思って。その心を動かすには、自分の中にある何かと結びついたり新鮮さだったり、誰かの頑張っている姿を見た時など“感情的な部分”がすごくあるなと思ったんです。

なので、まずファッションとしての新鮮なものを作ろうという意識は凄くあるし、その時々の自分にとって新鮮だと感じるものを服やコレクションに落とし込んで、それを通して見ている人の心を動かせたらと思っています。

そうやって、共感してくれた人達がケイスケヨシダの服を着てくれて、お客さん同士やまだケイスケヨシダを知らない人達にも共感の輪を広げていけたらと思います。

デザイナーとして“目の前の服の先にあるもの”を魅せることも必要だなって思いますね。

 

“もがく”ことがケイスケヨシダらしさ。そこに共感してもらえる。






ブランドをやる上では、共感と同じように“もがく”ということも大事にしています。それが、ケイスケヨシダらしさであり、共感してもらえている部分でもあると思うんですよね。

今までの3シーズンは、ランウェイで彼らがもがいている姿を生々しく表現することでそこに共感が生まれていたと思うし、今回は次のステップに進むために僕自身がもがくことが大切だと思いました。

簡単に良いものが作れたらもがかなくてすむと思うんですけど、僕の場合は泥臭く作品を作っているし、綺麗なプロセスを描けないから、もがいてもがいて自分自身が描いたイメージを必死に掴もうとしています。

自分が納得できる作品に辿り着くまでのプロセスが複雑なんですよ。

そうしないと良いものが作れないし、作れたとしてもさらに良いものができると思ったら、そこに近づけなければいけない。

ある意味、年に2回しか発表できなくてそこでしか評価されないとしたら、もがいてもがいて作らないとダメだと思うんですよね。

当時もイケてる奴になりたくて、学校という狭い世界の中でもがいていたし、そのもがいている部分を表現するには、当時もがいていた気持ちと今の自分の気持ちの両方がないと絶対に作れない。

ケイスケヨシダの服って、自分自身がもがかないと作れないんだなって改めて思います。しんどいブランドだなって(笑)。

でも、ケイスケヨシダが求められている部分にもがくことはあると思うし、そこが自分の求めている部分でもあります。

自分に合った表現方法がもがくことであって、それが結果として他との差別化にもなり、憧れのデザイナーさん達と肩を並べられるようになればいいなって思いますね。

 

今後はもっとお客さんと共感できる“場”を作りたい。




今後の展望としては、ショー以外にもお客さんと共感できる“場”を提供したいですね。

僕のブランドって、展示会とかでも若い子達が直接僕を訪ねてきてくれて、そこで直接買ってくれるってことが多いんですよ。

2017年春夏の商品は、客層の幅を広げることを意識してデザインしたこともあって価格帯を上げたんです。

なので、今まで買ってくれてた若い子達が付いてきてくれるか心配だったんですけど、展示会では今まで通り買ってくれて本当に嬉しく思いました。

バイヤーさんにもっと買ってもらえるようにすることももちろん大事ですけど、今はそういった人達との関係や、お客さん同士がもっと近い距離で繋がれるような場を作ることに憧れがあります。

シュプリームのお店の前で、シュプリームを着た人達が集まってタバコ吸ってるみたいなことの、ケイスケヨシダ版は何だろうなって。

なので、いきなり実店舗とはいかなくても小さいイベントなどから、何かしらアクションはしていきたいと思っています。

あと、デザイナーとしてはもちろん海外への憧れはあります。

だけど、まだまだ若手なのでコレクションの質も上げていきたいし、ショー以外でもブランドの世界観を魅せれるよう、これからも新鮮なものに向かってチャレンジしていく姿勢を忘れずに、ファッションと向き合っていきたいです。

そして、当時僕がファッションに出会ったような瞬間に、ちゃんと「イケてる!」って世界で言えるようにすることが、僕がデザイナーとして最もやりたいことです。
 


 

まず、本編には書いていないが、彼がただやりたいことだけをやっているのではなく、しっかりとビジネスのことも視野に入れているということをここで言及しておきたい。それは彼の師匠でもあり、今本格的に世界への道を開こうとしている山縣良和、坂部三樹郎の背中を見てきたことでしっかりと身に付いている。当時、ファッションに出会った瞬間をこれだけ鮮明に覚えていても、それを自分のデザイナー人生を賭けて表現していくという決意を持ったデザイナーが果たして何人いるだろうか。彼には“過去”にスポットを当てながらも、モードという高く明るい“未来”がある。その両輪の幅はどちらにも傾くことなく、着実にその距離を縮めている。今まで、一種のグループとして捉えられていた“東京ニューエイジ”からも離れ、より一層自由になった吉田圭佑は、これからどんなチャレンジをして我々の心を魅了してくれるのか。両輪の幅がゼロになる日は、そう遠くはないかもしれない。Katsutoshi Onuma



 

なぜ、ケイスケヨシダはもがき続けるのか? -第1話-

なぜ、ケイスケヨシダはもがき続けるのか? -第2話-

なぜ、ケイスケヨシダはもがき続けるのか? -最終話-




 



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