【Kiev Fashion Week / 18SS】東欧・ロシアのファッションに注目が集まるなか、ウクライナに市場拡大の見込はあるか?

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9月4日にキエフ・ファッション・ウィークが幕を開けた。

その後に続くニューヨークやロンドンなど主要都市に比べると規模は小さく馴染みはないが、実は今年で21年目という長い歴史がある。

Vetements(ヴェトモン)のデザイナーDemna Gvasalia(デムナ・ヴァザリア)の出身地であるジョージアや【新進デザイナー】で取り上げたKiko Kostadinov(キコ・コスタディノフ)が生まれ育ったブルガリア、その他ポーランドやハンガリーのコンテンポラリーブランドも注目を集めている。

特に、ロシアのGosha Rubchinskiy(ゴーシャラブチンスキー)や、SNSから人気に火が着いたVIKA GAZINSKAYA(ヴィカ ガジンスカヤ)WALK OF SHAME(ウォーク オブ シェイム)などのロシア勢も勢いを増している。

そんな中、一人あたりのGDPがヨーロッパ最貧国であるウクライナは、この波に乗れるのだろうか?

日本とは馴染みの薄い国で、ウクライナについて入ってくる情報といえば政治崩壊や領土問題など暗いニュースばかり。

ソビエト連邦国だった名残りから、ロシアとウクライナの区別がつかない人も多いかもしれないが、首都キエフはかつて独立した国だった歴史もあり、1500年以上の古都である。

共産圏の時代が長く、外からの情報が入ってこず、独自の文化を築きあげてきた。

2014年の政権崩壊以降、ロシアの国境に接するウクライナ東部では武力紛争が続いているが、首都キエフは発展を見せる。

中心地にはウクライナ初となるデパートメントストアがオープンし、多様性への理解を求めて昨年初めてLGBTパレードも行われた。

EU加盟を目指すリベラル派の国民の意見が後押しし、今年7月にはビザなしでEUヘの渡航が可能となった。

政治や経済の変化はファッション市場にも大きな影響を与える。

若手デザイナーによるコンテンポラリーブランドがここ数年で急激に増えていることは、市場成長の証と言ってもいいだろう。

アジア、ヨーロッパ、アメリカとは違うアイデンティティを武器に成長していけるのか、今季注目して欲しい。





若手デザイナーの中で最も成功していると言えるのが、YULIA YEFIMTCHUK(ユリア イエンフィムチュック)。

日本ではすでにRestir(リステア)やVISIT FOR(ビジット・フォー)などのセレクトショップでも取り扱いが始まっている。

ソビエト連邦国時代のワークウェアをモダンに再構築したデザインがブランドのコンセプト。

シンプルで無駄がなく、機能性重視のウェアにボリュームやパターン構成でブラッシュアップさせ、ストリート感の強いカジュアルウェアへと昇華させていく。





ジーン・グリッツフェルト(Jean Gritsfeldt)もストリートラグジュアリーを提唱するブランド。

2012年の立ち上げ以来、ウクライナではメンズ・レディースともに若者に支持を集めている。

毎シーズン凝った演出で話題にも上がるため、ショーのパフォーマンスにも注目したい。





華やかな装飾のフェミニンなデザインもウクライナらしいブランドだ。

チュールやシルクを用いて風に舞う軽快なアイテムを得意とするLake Studio(レイク・ステゥディオ)。

エフォートレス・シックをコンセプトに掲げるNadya Dzyak(ナダィ・ジヤック)の多彩なプリント柄も注目だ。