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LOUIS VUITTON (ルイ・ヴィトン)成功の歴史 | EDITOR'S PICK / ブランドストーリー

2016/11/17 09:52

歴史ある長寿ブランドが立ち並ぶ「花の都 パリ」。

その中でも最強ラグジュアリーブランドといえば、多くの人が口を揃えて言うだろう。

『LOUIS VUITTON (ルイ・ヴィトン) 』だと。

現在でも親しみを持たれる『ダミエ』や『モノグラム』は実は模索品との戦いから生み出されたということをご存知だろうか。今回は世界中から愛され続ける『LOUIS VUITTON (ルイ・ヴィトン) 』の歴史を探ってみた。

出典:http://luce-brand.com/brand/lv1/marcjacobs

ルイの誕生、都パリでの挑戦

1821年8月4日、『Louis Vuitton (ルイ・ヴィトン) 』は中東フランスにあるジュラ地方で生まれた。

親が営む農家は長続きせず、両親も早くに他界。ルイは13歳で都パリへ上京を決意した。途中、食住確保のため仕事をしつつ、歩いて向かったルイがパリに着いたのは彼が16歳の時だった。

ルイ・ヴィトン
出典:http://vipworks.net/interior/fashion-brand-founder-logo-art-by-mike-federigo.html

ルイは現在高級ブランド通りとして知られる『Rue Saint-Honore』にボックスと梱包専門店のアトリエを構えるMonsieur Marechal (マレシャル氏)』の見習いとし、職人としてのキャリアを積むこととなる。ルイの正確な器用さはいつしか「重宝される職人」と評価され、これが人生を変える原点となる。

そして1858年、世界初のトランク専門店『LOUIS VUITTON (ルイ・ヴィトン) 』を創業した。

グローバル産業の発展が進み、馬車から鉄道や船での移動手段に進化した当時のパリのニーズに合わせ、それまで主流だった『ふたの丸いトランク』から積み重ね易いフラットなトランクを創作。防水加工の「グリ・トリアノン」キャンバスシートで覆ったトランクは、レザーよりも水防止効果があり、軽さもキープした。トランクはたちまち話題を呼び、当時のナポレオン三世の皇妃をもとりこにし、パーソナルボックス職人としても雇われた。

防水加工をした「グリ・トリアノン」キャンバスを使用した初代トランク
出典:http://nonobodyy.blogspot.jp/2016/06/bisten.html

エピソード1:タイタニック号との奇跡

「沈没したタイタニック号から数十年後に引き上げられたヴィトンのトランクの中身は一切ぬれていなかった」という伝説を耳にしたことがあるだろうか。そんなエピソードが語られるほど、ヴィトンの品質と技術への信頼は固いものである証拠だろう。

海外進出、『ダミエ』の誕生

ルイの後を継いだ息子『ジョルジュ・ヴィトン』はヴィトン社のグローバル化のために英語を勉強し、ロンドンに海外初の店舗をオープン。たちまち海外からの注文が殺到し需要に追いつけなくなり、創業5年にして『 Asnières-sur-Seine (アニエール=シュル=セーヌ) 』に工場をオープン。その工場は現在も職人の腕が重要とされる品の製造が行われている。

だがその後、人気ブランドが避けては通れない模索品の出回わりにジョルジュは頭を悩まされた。そこで模倣品防止のため、1888年にベージュと茶色の『ダミエ・ライン』を発表。パリ万国博覧会で金賞を取得するなど、ヴィトン社が実際に一流ブランドに登りつめたのは、1892年のルイの死後だった。

『モノグラム』の誕生

商標登録していたにも関わらず、ダミエの模索品も出回ってしまった。そこで更に斬新なデザインで対抗しようと生み出されたのが、『モノグラム・ライン』。「L」と「V」の花と星のシンボルが均一に並ぶ複雑なパターンは日本の家紋からインスパイアを受けていることで知られる。ブランド価値を守るために生み出された革新的『モノグラム』は歴史あっての創意工夫作として現在も引き継がれ続けている。

模索品防止の為に考案された、4種類のキャンバストランク
出典:http://madamefigaro.jp/culture/news/post-531.html

エピソード2:こじ開けられない堅牢な錠

セキュリティの頑丈さを主張したヴィトン社。ジョルジュは世界的に有名な脱出王として知られる奇術師『Harry Houdini (ハリー・フーディー二)』に、公的に脱出チャレンジの挑戦状を出したほどだという。ハリーの答えは知られていない。

パリに世界最大店舗オープン、更なる商品開発

1913年にはシャンゼリゼ通りに世界最大店舗をオープンした。

ジョルジュの息子で三台目となる『Gaston Louis Vuitton (ガストン・ルイ・ヴィトン)』が後を継ぎ、香水をはじめ、財布、ハンドバッグ、ボストンバッグなど更なる商品開発を進め「モノグラムキャンバス・ライン」を発表。ヴィトン社の売上は毎年伸び続け、衰えを知らなかった。

出典:http://by-s.me/article/211012655961112148

本格的な海外進出と日本

ガストンの義理の息子Henry Racamier (ヘンリー・ラカミエ) が後を継ぎ、1970年代、更なるグローバル化に向け、ビジネス拡大に踏み切った。世界で250店舗を展開、また11億ドルの売上を出す程の急成長を遂げた。

日本にも東京と大阪に計5店舗がオープン。日本での人気は話題を独占し大流行となったが、その爆発的な人気から現地での買付けをし、日本で法外な値段で売る並行輸入が横行した。価値の維持に理念を陰るヴィトン社は1981年に日本初の直営店を銀座にオープンし、価格設定を徹底した。

そのため、今でも旅行客がパリ支店で大量に購入するのを目にするが、税金が免除になるのみで、値段は日本で購入するのと変わらないはずである。

出典:http://harpersbazaar.jp/news/louis-vuitton-volez-voguez-voyagez-151209

進化し続けるブランド

1987年にはシャンパンメーカーの 『Moët Hennessy (モエ・ヘネシー)』と合併し、コングロマリットのLVMHが誕生。LVMHは誕生してから今まで不動の成長を遂げ続ける巨大ブランド企業となる。

デザイナーに『Marc Jacobs (マーク・ジェイコブス)』を起用しアパレルや靴ラインも展開、また多数のアーティストとのコラボも行い、話題も途切れることを知らない。

創立から約160年。ルイがデザインし、息子のジョルジュが発展させたファミリーブランド『 LOUIS VUITTON (ルイ・ヴィトン) 』は、今でもその魅力に衰えを見せることなく、毎年更なる成長を遂げ続けている。これはヴィトン一家の努力の積み重ねの結果であり、その偽りのない精神に私は魅了され続けているからなのかもしれない。

ASA MAIKO LEGAY